以前解説いただいた記事でペルソナを作成してみましたが、まだ中々ペルソナに感情移入できず苦戦しています。ペルソナの解像度を上げるよい方法はないでしょうか?
ペルソナの解像度を上げるためにはエンパシーマップ(Empathy Map)というフレームワークを利用する事でペルソナの感情や行動が整理できますので活用する事をおすすめします。
エンパシーマップ(Empathy Map)とは
以前、別の記事でペルソナ(Persona)とは事業企画を顧客視点で考えていく際、具体的な想定ユーザー像を描く際に作成するものであると解説しました。
ペルソナ(Persona)は仮説ベースの想像上の人物像ではありますが、新規事業で必要な顧客視点を得るためにはその解像度を極力高める必要があります。そのペルソナ(Persona)が何を考え、どう行動するのかをより深堀りするためのフレームワークがエンパシーマップ(Empathy Map)=共感マップです。
エンパシーマップ(Empathy Map)作成の手順
エンパシーマップ(Empathy Map)は6つの領域に分かれています。
- Think/Feel
対象のペルソナが日々何を考えて、何を感じているのかを記載します
大事にしていることや考え方、価値観などもよく考えるようにします。 - Hear
対象のペルソナが周囲の人(友人や家族など)から何を耳にしているのかを記載します
ペルソナが影響を受けそうな人からどんな情報を取得し、行動に繋げているかなどを考えます。 - See
対象のペルソナがどのような価値観を持ち、どのような世界観を描いているのかを記載します
どのような情報を見て、自身の行動を決めているのかなどにフォーカスするとよいでしょうね。 - Say
対象のペルソナの周囲への言動を記載します
実際に話しているシーンだけではなく、最近ですとSNS上での発言などにも気を配るとよいと思います。 - Pain
対象のペルソナが何にいら立ち、悩み、困っているのか(どこに不があるのか)を記載します
この領域が非常に大切になってきます。 - Gain
対象のペルソナは何を得たいのかを記載します
ニーズの裏返しで検討すると検討しやすいですね
上記の6つの領域を埋めていくわけですが、まずは自分なりの仮説で埋めていくようにします。仮説検証をする形でペルソナ像に近い方にインタビューなどでヒアリングを実施し、解像度を上げていきます。
この際、ポイントとなるのはインタビュー対象の方が必ずしも自分の事を100%把握できていないという前提に立つことです。表面には出てきていない潜在的で強烈な課題を抽出できることが重要になります。
もちろんエンパシーマップ(Empathy Map)も一度作って終わりというものではなく、仮説検証やヒアリングを繰り返しながら何度もブラッシュアップしていく事が非常に大切です。
エンパシーマップ(Empathy Map)テンプレートダウンロード
エンパシーマップのテンプレートをPower Pointで用意しました。利用したい方は以下より取得下さい。