新規事業開発の必須スキル テクノベート・シンキングとは

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テクノベート・シンキングとは 事業企画の基礎知識
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駆け出しプロデューサー
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色々な事業企画を見ていると共通して「アルゴリズム」とか「データ」などのキーワードが出てきます。ITについてはそれほど詳しくないのですが、新規事業開発において求められるITスキルについて教えて下さい。

BizDevPro
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おっしゃる通り、昨今の新しいビジネスにおいてはテクノロジー×イノベーションによって創出されると言ってもよいでしょう。テクノロジー抜きにはこれからの時代に新たなる価値を生み出せないと思います。 

ITに代表されるテクノロジーによって変化・進化していく経営のあり方やビジネスにおける課題や問題の解決を図る手法をテクノべート・シンキングといいます。

今回はテクノベート・シンキングで求められる要素について解説します。

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新規事業開発の必須スキル テクノベート・シンキングとは

クリティカル・シンキングはよく耳にされる事も多いと思いますが、MBA(経営学修士)を取得するための学校であるグロービス経営大学院でテクノベート・シンキングという言葉が提唱され、講座が存在します。経営を学ぶ上でも必須スキルといえるでしょう。クリティカル・シンキングより、より上位の思考法として位置づけられているようです。

テクノベート(Technovate)とは、テクノロジー(Technology)とイノベーション(Innovation)を組み合わせた言葉です。AIが人間にとって代わってしまうという話やすべて自動化された仕組みに丸投げしてしまえばいい(丸投げするような世の中になる)という話も耳にしますが、そうではなく人間が主体となり、ITと共存していく、使いこなしていくという考え方が大切だと思います。

テクノベート・シンキングで問題解決を図る思考の流れ

テクノベート・シンキングは以下の5つのステップにより思考を整理していくとされています。

  1. 問題の定義
  2. データの構造化
  3. アルゴリズム化
  4. 実行、実装
  5. レビュー、修正

以下に一つ一つ簡単に解説していきます。

問題の定義

解決すべき問題は何かを定義するところからスタートします。新規事業開発においては以下の記事でも解説している通り、新規事業創出の初期の段階で「Open Network Labの7項目のフレームワーク」や「9セルフレームワーク(ナインセルメソッド)」などのフレームワークを利用して整理しますので、ここはそれほど難しい話でもありません。

「Open Network Labの7項目のフレームワーク」や「9セルフレームワーク(ナインセルメソッド)」 はこちらで解説しています

データの構造化

続いて、データの準備のステップです。データの構造化とは、データの種類や内容などを理解して、どのようなデータをどのように利活用する事が適切であるかを考えるステップになります。単なるデータの集合のままですと、この後のステップであるアルゴリズム化の部分で利活用する事ができませんのでデータを一定の規則に従って成型したり意味を持たせる事で、利活用しやすい形に整えてあげる事が必要です。

アルゴリズム化

構造化されたデータをインプットし、データを分析や解析するためのロジックを組み立てるステップです。機械は何かしら決められたルールに従って動作をする事が得意ですが、こうしたルール自体を機械が創造力を発揮して描く事は不得意です。人間が介入して仕様として定義し、定義されたルールを元に機械に動作をさせるという最適に役割分担する事が大切です。

アルゴリズムでいうと有名な事例ですぐに頭に浮かぶのがGoogleの検索アルゴリズムです。
Googleの検索アルゴリズムは、Web検索をしているユーザーの膨大なトランザクションなどをインプットとしてページランクや個人の趣味・嗜好などを鑑みた検索結果をアウトプットします。

実行、実装

アルゴリズムだけでは実際の社会の中でその仕組みを活用する事はできませんので、生活者との接点(ロボやスマホアプリなどの仕掛け)に組み込む必要があります。ここで必要となる技術がプログラミングスキルですが、最近では「ノーコード(NoCode)開発」が流行しており、ツールも多く出ています。昔は例えば要件定義や設計などはシステムエンジニア(SE)、プログラミングはプログラマ(PG)といった分業をしながらプロジェクトを進めていく事も多くありましたが、特に新規事業開発においては課題やニーズの変化が大きく、且つ早いため、新規事業開発を担当している者自身が一気通貫でMVPやプロトタイプまで構築する事も多く見られます。この辺りの要素もまたテクノベート・シンキングでは必要となる要素になります。

レビュー・修正

別の記事でも繰り返し述べていますが、新規事業開発は失敗して当たり前な部分や誰にも将来が予測できないという不確実性が多く存在するため、データの構造化やアルゴリズム化、実行、実装を一度で作りきれる事はまずありません。

実行、実装してみた結果のアウトプットをよく検証し、課題が浮き彫りになった部分をすぐにフィードバックしながらステップ2のデータ構造化~ステップ4の実行、実装を高速に繰り返す必要があります。こうした仮説検証のフィードバックループはテクノベート・シンキングの大事な要素です。

テクノベート・シンキングで活用できるキーワードやポイント

テクノベート・シンキングとは繰り返しとなりますが、テクノロジー×イノベーションですので、ある程度テクノロジーの動向はおさえておく必要があります。
以下のテーマなどは必ずおさえておく要素だと思いますので、書籍などで知識やリテラシーの底上げを図る事をおすすめします。

  • 機械学習やディープラーニング
  • 統計解析
  • UI/UX(デザイン思考)
  • オープンイノベーション

上記などは別記事でも解説しているテーマもありますので、そちらも参考にしていただければと思います。

デザイン思考の解説記事
事業企画の基礎知識
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