OODA(ウーダ)ループを活用した新規事業開発

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OODA・PDCAの解説 ビジネスフレームワーク
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駆け出しプロデューサー
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元々担当していた事業では新人のうちからPDCAの大切さを学びました。最近担当している新規事業では変化が大きすぎてPDCA管理が馴染まない事が多いのですが、どのようなプロセス管理をすればよいでしょうか?

BizDevPro
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PDCAは様々な本が出ていますし、世に浸透した考え方ですので日本企業ではなじみ深い概念かと思います。ただし、おっしゃる通り、やる事が明確で変化が少ない中で活用するのであればよいのですが、新規事業開発のように変化が大きい業務とのフィット感は薄いと言えます。OODA(ウーダ)という軍隊発祥のマネジメントモデルがありますので、学んでおきましょう。

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新規事業開発にとって都合がよいOODA(ウーダ)とは

OODA(ウーダ)とは

OODA(ウーダ)ループとは、先行きが読めない、変化が大きい状況の中で、早期に意思決定して実行するためのマネジメントモデルです。新規事業開発は当初の計画通りにいかず、事業計画がピボットするなどは当たり前の世界ですので、こうした業務に適応しやすい考え方と言えます。

OODA(ウーダ)ループとは、アメリカ空軍のジョン・ボイド大佐により提唱され、アメリカ軍やNATO(北太平洋条約機構)加盟国をはじめとする世界中の軍隊で採用された理論ですが、シリコンバレーを始めとするビジネスの世界でも注目されている概念です。

OODA(ウーダ)は以下の頭文字を取って名付けられています。

  • Observe 観察
    固定概念にとらわれず、まずは外部環境のデータ収集をするステップです。
    ペルソナの作り方の記事でも触れていますのでこちらの記事も参考にしていただければ幸いです。
  • Orient  状況把握・状況判断
    得た情報から状況を把握・判断して今後の道筋の方向性を定めます。
  • Decide  意思決定
    具体的な行動計画を決めます。
  • Act    実行
    実際に行動を実行します。

新規事業開発におけるOODA(ウーダ)の使い方

リーンスタートアップはOODA(ウーダ)ループに基づいたイノベーションの手法として普及されており、OODA(ウーダ)を新規事業開発に適用する具体例と言えます。

OODA(ウーダ)ループで大切なのは、OODA(ウーダ)ループを固定観念や当初計画に縛られずに高速に回転させるところにあります

どのフェーズでもじっくりと長い時間をかけながら進めるようでは、環境変化に対応できません。スピード重視の昨今のビジネスにおいては誰もが完璧な計画が立てられないと思いますので、多少不十分でもループを回す方を優先するべきです。

高速で試行錯誤しながら新規事業開発を進めていくのがポイントです。

新規事業開発にPDCAサイクルはなぜ馴染まないか

PDCAサイクルとは

PDCAサイクルとは、継続的な改善・目標を達成するためのマネジメント手法です。PDCAサイクルは、品質マネジメントシステム ISO 9001、環境マネジメントシステム ISO 14001、情報セキュリティマネジメントシステム ISO 27001、個人情報保護マネジメントシステム JIS Q 15001 などに用いられており、古くから存在する品質管理手法になります。そのため、昨今の新規事業開発などに適用するには無理があると言えます。

PDCAサイクルは以下の頭文字を取って名付けられています。

  • Plan  計画
    従来の実績や将来の予測などを鑑みて計画を立てる
  • Do   実行
    計画に沿って実行する
  • Check 評価
    実施した結果が計画に沿ったものになっているかどうかを評価する
  • Action 改善
    評価結果を鑑みて計画通りに進捗していない部分を改善して次の計画につなげる

上記の通り、PDCAサイクルは計画ありきで進むところがありますので、精緻な計画が描きにくい新規事業開発には馴染まないわけです。

新規事業開発におけるOODA(ウーダ)とPDCAの組み合わせ方

OODA(ウーダ)、PDCAそれぞれの特徴は前述の通りですが、それぞれの特徴をまとめると以下のようになります。

OODA(ウーダ)
新規事業開発、つまり新たな商品やサービスを開発する時など、変化の大きいビジネスに有効

PDCA
変化の少ない市場で既存商品や既存サービスを展開するなどのビジネスに有効

新規事業開発の初期、つまり0→1の段階ではOODA(ウーダ)を利用し、商品やサービスのローンチ後(営業が商品やサービスを営業したりマーケティングする段階)になったらPDCAに移行するのが最も良い使い方であると思います。

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