事業企画を担当し始めた頃に読んだ本です。事業企画を担当する上での心構え・マインドを中心に非常に影響を受けました。
事業企画には本ブログでも解説しているような様々な知識やテクニックも必要とされますが、それ以上にマインドは最も重要であると思います。
事業企画に携わる方、すべての方に読んで欲しい本です。
「プロデュース能力」で大事だと感じた点
変える、つくる、楽しくするのがプロデュース
強烈なビジョンは必要
変化を起こす試みに様々な人が共感し参加する。プロデュースは周囲の人を巻き込んで進んでいく特性がある。それが一人一人のキャリアを拓く
プロモーションは共感者の獲得や人脈形成の上で必要不可欠
当初想定外の付加価値的な成果が生まれることはプロデュースの特性
この序盤の部分だけでも事業企画やビジネスプロデューサーと呼ばれるような事業創造型の人材に必要なマインドセットを的確に表現されているなと感じました。
強烈なビジョンや熱量で行動した結果、それが周囲の共感を呼び、周囲を巻き込みながらスケールしていく。そのような活動が自身のキャリアにも繋がる。この考え方が大好きです。
システムが確立された事業は確立した基本を変えずに効率よく無駄なく回し続けることによって利益は拡大する。これが足かせとなる。このシステムが壊れないよう、意思決定は集団の合意を前提にするようになる。 良いか悪いかを判断できないアイディアは却下か保留になる。
ここは既存ビジネスの中で新規ビジネスを創出するようなイノベーションのジレンマや両利きの経営に通じるような事を説明されています。
プロデュースは人から教えてもらうだけでできるものではない。自分がなくてはプロデュースははじまらない。自分で考え抜いて動いて人と出会って化学反応を起こして始めて実現できる。
机上で一生懸命に事業企画を検討する人や、主体性や当事者意識がなく指示待ちの中で事業企画をする人も見かけますが、間違いなくうまくいきません。自分が行動してアクションしない事にはプロデュースとは言えないと思います。
人脈、影響力、実績のストックが自分への信頼感を作る。
ここも非常に重要かと思います。一見関係のない事でも強烈なビジョンや熱意の元で構築した人脈や影響力、実績は後で必ず生きてきます。セレンディピティという言葉がありますが、こうした無意識での積み重ねが大きな機会を見つける事に繋がるのだと思います。
プロデュースは人の協力によって実現する。関わった人全てのキャリアを拓く機会になる。
周囲の方の協力は共感によって得られます。ここでしかできない、ここに加わる事で自分のキャリアにとってもプラスになりそう、という具体的なイメージを抱いてもらえる環境づくりが大切だと思います。
壁を乗り越えるための最低条件はモチベーション。モチベーションとは目標を達成するまであきらめない、一つの生き方を貫こうという意思、意欲を指す。
繰り返しになりますが、重要なのは当事者意識や熱量です。これがあれば実績やスキルがなくても大抵の事は乗り越えられます。モチベーションを燃やし続けるためには①「抱いているビジョンは何か」➁「なぜそのビジョンなのか」③「自分に何ができるか」④「なぜやる必要があるのか」という4点の解像度をあげておくと良いと思います。