なんとかリーンキャンバスを使って周りの方に自分の企画を説明できました。今度は実証フィールドを探して色々な仮説検証をしていきたいのですが、また社内説明を求められています。何かよいまとめ方はあるでしょうか?
開発のスコープやPoCで検証したいKPIの認識を合わせる際にはMVPキャンバスというツールを利用すると便利です。MVPという言葉と共に解説しますね。
MVPキャンバスの作り方 MVP(Minimum Viable Product)とは?
まず初めに、キャンバスの名称にも付いているMVPという言葉を理解しましょう。
MVP(Minimum Viable Product)とは、顧客に価値を提供できる最小限のプロダクトのことを指します。 完璧な製品・サービスを目指すのではなく、顧客が抱える課題を解決できる最低限の状態で提供します。 提供後は、顧客からのフィードバックなどを参考にし、新機能の追加や改善点の見直しを図ります。
大阪産業創造館(サンソウカン)
https://www.sansokan.jp/akinai/faq/detail.san?H_FAQ_CL=0&H_FAQ_NO=1468#:~:text=MVP%EF%BC%88Minimum%20Viable%20Product%EF%BC%89%E3%81%A8%E3%81%AF%E3%80%81%E9%A1%A7%E5%AE%A2%E3%81%AB%E4%BE%A1%E5%80%A4,%E3%81%AE%E8%A6%8B%E7%9B%B4%E3%81%97%E3%82%92%E5%9B%B3%E3%82%8A%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82
産創館のQAに定義がありましたので引用させていただきました。
新しい製品やサービスは顧客の反応やフィードバックによって改良を重ねる事が普通です。昔は新しい製品やサービスを作るにもいわゆるウォーターフォール的に開発する事も多くありましたが、このような開発スタイルですと手戻りも大きいため時間やコストがかかりすぎるという問題点があります。
MVPは上記の定義の通り、最小限のプロダクトを指しますので、顧客の反応やフィードバックを取り入れながら改良を重ねていくのに向いています。
まずは最適なMVPを構築する事を目指し、その計画を作り上げる事が大切です。
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MVPキャンバスの作り方 MVPキャンバスとは
MVPキャンバスとは先に説明したMVPの創出やMVPを用いた仮説検証をするための計画を落とし込んだ成果物です。リーンキャンバス同様に仲間や組織でその内容を共有するために活用できます。
以下の通り、10の領域に分かれており、それぞれを記載していきます。
MVPキャンバスの作り方 MVPキャンバスの構成要素
仮説
構想中の事業企画の中で最も優先度の高い仮説を記述します。
優先順位を決めることで、どの仮説から着手すべきかの意思決定が可能になります。
何を学ぶのか
上記で立てた仮説を検証をする理由や目的を明確にします。
PoC(概念実証)をしていると、PoC貧乏とも言うべき状態をよく見かけます。これはPoCの理由や目的を見失い、迷走状態になった末に次につながらないPoCをただひたすらズルズルとコストをかけ続けて繰り返してしまうような状態を指しますが、こうならないためにも理由や目的をステークホルダーと共有しておくことは大切です。
MVPを使った仮説検証の仕方
どのように検証すれば、知りたいことが学べるのかを具体的に記述します。
実証に必要なデータ・条件(KPI)
仮説実証のためには、どのような条件や定量データが必要なのかを考えます。ここの具体的な設定がないと仮説検証がうまくいかず、適切な評価ができません。
MVPとして何を創るのか
MVPとして何を作る必要があるのかを記入します。
MVP構築にかかるコスト
どのくらいの期間やリソースを要するのかを概算でもよいので記載します。
実証に必要な期間
上記同様にどのくらいの期間やリソースを要するのかを概算でもよいので記載します。
ここでは実証で必要となる外部協力者へのフィーや、実証で実際に動く要員の人件費、実証場所を確保するための費用などを忘れずに見積もっておくとよいと思います。
回避可能発生リスク
仮説を検証する上で発生するリスクと、未然に回避できるリスクの両方を記入します。
検証結果
仮説検証した結果を簡潔にまとめます。
得た学び
結果から何を学べて、次のステップにどう活かすことが出来るのかを記入します。
組織でゲート管理される場合などは前項の「検証結果」と「本項目である得た学び」はサマリにあたる部分になるため次のステップに進むべきか否かの判断材料として見られます。